トレーニング方法―クロスカントリー・トレーニング
河川敷や堤防などの利用も
クロスカントリー・トレーニングとは、舗装されていない自然の地形を利用した練習方法です。本来のクロスカントリーは野山や草原を走る競技ですが、初心者ランナーがいきなりクロスカントリーに挑戦するのは怪我につながりかねませんし、そもそも日ごろの練習範囲にそうした環境がない方がほとんどでしょう。ですので、ここではアップダウンのある公園などの場所でトレーニングをする前提でご紹介します。
クロスカントリー・トレーニングのポイントは、前述のように平坦な道路ではなく、アップダウンのある環境でおこなうことです。たとえば自宅の近くに河川敷がある場合、堤防の上り下り(もちろんきちんと舗装された道)をランニングコースに多めに組み込むなどの工夫もいいでしょう。
脚力強化につながるトレーニング
クロスカントリー・トレーニングのメリットはいくつかあります。ここでは三つを取り上げましょう。まず一つ目は脚力強化につながる点です。アップダウンのあるコースを走るのが前提となるので、平坦な道を走るよりも足腰に負荷がかかるからです。
二つ目のメリットはバランス感覚が養われる点です。舗装されていない道――理想をいえばアップダウンのある野山など――を走るため、地面の起伏に足がとられないよう普段よりもバランスのよい走りを意識するためです。
三つ目のメリットは心肺機能が向上する点です。アップダウンを繰り返すということは、すなわち体にかかる負荷の強弱がついていることを意味します。これはインターバルトレーニングやビルドアップトレーニングと同じく心肺機能の強化につながるのです。
クロスカントリー・トレーニングに適した環境が自宅の近くあれば、月に数回程度はその場所で走るといいでしょう。もし適した場所がない場合、休日にすこし足をのばし、アップダウンのある大きな公園や里山などに出かけるのもいいのではないでしょうか。たまには気分を変え、自然のなかを走るのはストレス解消にもつながります。